樹脂成形のヒンジや爪などが折れてしまうことがよくあります。今回はこれを直します。
ABSの成形部品を「プラリペア」で修復完了。でもすぐにまた折れてしまいました。
このようなプラスチックの修復材として「プラリペア」があります。使い方を簡単に言うと、樹脂の粉を溶剤で溶かして、接着剤のようにドロッとした液体にして固める感じです。
数年前に買ったプラリペア。高価です。
粉はアクリル樹脂。液体はメチルメタクリレート。
以下、プラリペアで直す手順です。
加工し易いように接着剤で仮止めしました。素人的に見ても、折れそうな設計ですね。
プラリペアが接触する面積を拡げるように、削ります。
プラリペアを盛ります。反対側の面も同じように削って盛ります。
この後、出っ張った部分を削れば完成です。
プラリペアの樹脂粉末はアクリルなので硬いですが、靭性(ねばり)がありません。一線を越えた力が加わるとポキッと折れる感じです。すぐにまた折れるんじゃないかと心配していたのですが、やはりその通りでした。そこで二度目の修復はABSの粉で試してみることにしました。
ABSの成形部品を削って、粉を作りました。
サラサラではありませんが、一応粉はできました。パン粉みたい。
溶剤は何がベストなのか分かりませんが、今回は接着剤のアクリダインを使いました。
12h後はまだフニャフニャでしたが、2日後には成形品の様に硬く、しなる状態になりました。
詳しくは分かりませんが、ABSを溶かす液体はプラリペア付属のメチルメタクリレート、あるいはケトン等のほうが良いのかもしれません。今回ABSの粉をアクリダインで溶いて修復しましたが、ヒンジは現在も折れずに使えています。
(2011-06-30 /plarep)
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