切れ味の落ちたドリルをベンチグラインダーで研ぐための治具(シャープナー)を作りました。
スウィング式ドリルシャープナー DS-118SW
狙い
ダイソーで買った六角軸のドリルが切れなくなったので研いでみようと思うのですが、ドリルを研いだ経験はありません。研ぎ方を調べていたら電気ドリルの先端に砥石を付けて回転させる「ドリルシャープナー」っていう器具があることを知りました。
でもこれだったらベンチグラインダー(両頭グラインダー)を使った方が良さそう。
砥石の粗さはどれぐらいがベストなのか分からないけど、まずは買った時に付いていた砥石でやってみます。番手も分かってないのですが、右の白い方が細かいです。
調査したところ、ドリルの刃先は118°に削ると良いらしい。細かいことを言うと色々あるけど、とりあえず、左右の辺の長さが同じになるよう気をつけて研削すれば良いみたい。
それと、砥石を平らにする「ドレッサー」というものを新たに買ってみました。ダイヤモンドの物のほうが簡単にシャキッと平面が出そうなのでコレにしました。
コレを押し付けて砥石を平らに整えます。
設計
ドリルを118°に固定して削れるようにします。簡単な物なので何個か試作してみます。
118°のまま、少し上に「しゃくる」ことができるようにしました。15°スウィングします。
また、細くて短いドリル用は、六角軸がV台に干渉しないように「逃げ」を付けました。
細いドリルは「しゃくる」動きはなくても良いかな。とブランコは無しです。
3Dプリント
パーツを並べて1回でプリントしてしまいます。ABSで出し、接着して組み立てます。
設定値は大体いつも通りです。
スウィングタイプ
ショートタイプ
できたパーツを接着します。長さ違い等、4バリエーション。
スウィングタイプは軸穴をドリルで開け直し、4mmのパイプを差し込みました。
スウィング式(A)が完成。
取り付け
砥石手前の板金の水平台に前側から差し込んで使います。
左の砥石を使う場合。
右の砥石を使う場合。細いドリルは目の細かいこちらを使う方が良いと思います。
118°一定に削れるはず。
細いドリルはこんな感じ。
クランプで固定することも出来ます。こうした方が安定します。
太めのドリルはまだ良く切れるのですが、細め(2-4mm)が全然切れなくなっています。実際にこのジグを使って研いでみたいと思いますが、長くなるのでまた今度。
コメント
昭和時代のレトロなドリル研磨機を使ったことがありますが、見た目はそれっぽくできても、硬いものに穴を開けると、すぐにダメになったりと難しかったです。
次回の記事も期待しています。
このジグで研いでみたところ、アルミ材にもズバッと穴が開けられるようになりました。ただ、切れ味がどれくらいの期間持つのかは分かりません。
>硬いものに穴を開けると、すぐにダメになったりと難しかったです。
グラインダーで削ると焼きなましされちゃうんでしょうかね。
ダイヤモンドやすりで刃先を削るほうが簡単かも?包丁を研ぐように水で研いだらどうなんでしょうね。ちょっと試してみたいテーマです。
ぜひぜひ次回を早めにお願いします
今までドリルをどれだけ無駄にしたか
研ぎたいのはやまやまですが、どうもうまくいかないし
砥石に刃先をあてるのは、怖いし
周りに研げる人もいないので聞けないし
悩んでいました
期待して待ってます。
とにかく試してみるのが一番です。
難しいことは考えず、中心点がずれないようにすれば切れるようになると思います。
細いドリルでも30mmはあるので、30回は練習できますよ。(´∀`)b
「ドリルの刃先を研ぐ」ってのは基本中の基本ですよね。
工作機械の現場で、上司から、グラインダーで先をチュンと削って飛ばしたドリルを渡されて、「ドリルを研いで」って言われる。
新人の基礎技術を試される第一関門。
まぁ、45度の角度を保ちながら、グラインダーに当てるってのが、結構、難しい。日頃から鋼を削って散る火花とか日常的にこなしていないと。
「大学工学部の院まででているくせに、ドリルの刃も研げんのか」なんて、いわれないように、3Dプリンタで作ったジグもポケットにしのばせて… なんて時代ですw。
刃物を研ぐというのは職人の基本スキルですよね。
良く切れる刃物は気持ちイイです。
危ないからって子供に刃物を使わせないのは間違ってますよ。
刃物に限らずそういう傾向に憂いています。
あ、先端角は120〜130度くらいって覚えていたけど。3Dプリンタなら、正確に角度が決められるので、いろいろ試して、良い角度を教えてください。
ってか、製品化できそうですね。
118°が多いようですが、それほどシビアに考えなくても大丈夫だと思います。
角度が一定であれば研ぐ前よりも良くなるはずです。
細いドリルならシンニングも要らないと思います。
切削工学 的には、刃先に起きる切削熱をいかに冷却するか?が重要です。
水冷、油冷、空冷 いろいろあって、
ホビー用途だと、エアを当て続ける空冷か、本格的な工作機械なら油冷ですかね。
硬度を持たせるなら、研いだ後に焼入れすればイイんじゃないでしょうか。
ドリルの刃先だけ焼き入れをするのは難しいです。
でも、アレコレ試すには、値段的に安いので、おしくない。
100均で買ったドリルの刃で、研いだり、焼き入れして見たりといろいろ遊べるってか、自作系の人なら、みんな知りたいことですよ。
自作系ブログ的にぴったりのネタです。やっぱり、oinkさんは、すごいわ。
焼入れって言ったって、バーナーで赤く熱して、ジュッて冷やすだけです。
それで上手く行くかどうかは別にしても5分で試せますよ。
そういう意味では100均はありがたいですね。
そもそも100均の工具は使い捨てじゃ?
売価100円での原価考えれば素材に使える金額でまともなものが出来るわけが無いし、
そんな素材の物を延命させようとしても無駄だしゴミが増えるだけかと
研ぐ練習にはなるかもしれませんが、
同じ手間かけるならまともな刃でやった方が耐久力など
有意義なデータが取れそうですけど。
元が100円なら練習に丁度イイってことですよ。
>同じ手間かけるならまともな刃でやった方が耐久力など
有意義なデータが取れそうですけど。
そう思うなら、ぜひ自分でやってください。
ボール盤にドリル刃をセットして、回転させながらヤスリを角度を付けて当てて研いでいました。
これは良くないのかな。
刃が鋭角に削れないような気がしますが
切れるようになったなら、結果オーライでイイんじゃないでしょうか。