ダイソーの直管LEDを改造し、少し短い15W形LED蛍光灯に作り変えました。
上:20W形(580mm・買ってきたまま) 下:15W形(436mm・改造後)
20W形
ダイソーで売っている直管LEDランプです。500円という安さが魅力です。仕様的な特徴としては、専用スターター(ヒューズ)に交換すること、片側給電なことが上げられます。
どこのダイソーも売り切れで、遠くの店まで遠征して、やっと買えました。(’18年3月中旬)
片側(基板が入っている方=シルク印刷の方)に100VACを給電すれば点灯します。
とりあえず、圧着端子を加工して作った100V電源コードを差し込んで、点けてみます。
問題なし。続けてワットチェッカーで消費電力をチェックしてみました。
10Wです。VAでは15VA(力率は67前後)でした。
分解
給電側と反対側のG13口金を外して、乳白色の筒を外します。
基板で直流変換して、54LED(18直列×3並列)に53V前後が掛かっている模様。
フレームはアルミの引き抜き材なので、長さを合わせて切ればネジ止めできそうです。
LEDは18直列の3並列なので、これを2並列に減らして使えるのではないかと考えました。
15W形に改造
20W形の全長は580mm、15W形が436mmと規格が決まっているので、144mm短くすればサイズが合うはずです。
定規の左端の位置でカットすれば全長が436mmになるはず。
乳白色の筒の方も144mm短くカットし、組付けた状態。
このままだと、先端の切断面まで53VDCが来ているので、ちょっと危ないです。
3並列目に入る部分でパターンをカットすることにしました。
そして削った所を念のため絶縁。右側の6LEDは光りません。
点灯実験
基板側に電源コードを繋ぎ、コンセントを挿すと、無事に点灯しました。
消費電力は10Wと変わらず。
2/3の7Wぐらいになるのかと思ったら、そういう訳では無いようです。
上図のようにテスターで電圧と電流を測ってみた所、電圧が52.9V、電流が160mAでした。LED1個あたり、2.94V・80mAってことになりますかね。
出来上がったものの、ウチでは使う所が無いというオチ。試してみたかっただけ。
まとめ
アルミフレームを切って、長さを合わせば、簡単に15W形LED蛍光灯のサイズに変更できることが分かりました。片側給電だからできる技ですね。
問題は電流値です。2並列で、1LEDに80mAと丁度良さそうですが、LEDの数を18S*3Pから18S*2Pの2/3に減らした場合、LEDに流れる電流が1.5倍になっている可能性があります。念のため、ライトセーバー(3並列)のハンダを外して電流を測ってみると、こちらも160mAでした。ということは3並列だと、1LEDに53.3mAが流れているので、やはり2並列に減らすと設計よりも1.5倍の電流で点灯しているってことになりますね。
このダイソーの直管LEDの基板をいじくっている方々の記事(こちらやこちら)によると、使われている定電流ドライバーはBP9916Eというものだそうです。どうにかすれば電流値を調整できそうな気もしますが、データシートを見ても私にはさっぱり分かりません。このままの80mAでも直ちに壊れることは無さそうですが、どうなんでしょ?
コメント
う~ん
知ってしまうと気になりますね
1.5倍ですか、微妙ですね・・・知らなければ良かった・う~ん
80mAなら大丈夫とは思うのですが、安全を見ているんですかね。
もしも簡単に下げられるなら、下げたいところです。
いつも面白いものを工夫して作るアイデアは何処から湧いてくるのでしょうか。
ほんとに感心してしまいます。
電流を減らすには、BP9916EのRを計算式(Ipk=600/Rcs, Iled=Ipk/2)に従って、3/2倍に増やせば電流2/3に減ると思うのですが、基板上にあるR3,R4のどれがそのためのチップ抵抗なのでしょう?
引用して下さったkohacraftさんのblog写真を見ると、
R3,R4(共に3R30?)が並列になっているように見えます。
片方を取り外せば電流は半分になると予想されます。
しかし、確実なところは現物を見ないと分からないですね。
いつもありがとうございます。
私にはIpk=600/Rcs, Iled=Ipk/2の意味が分からないのですが、
この抵抗を弄れば、電流が変化するんですかね?
確かに抵抗が2つ並列に並んでいるようですが、
これは電力的に余裕を持たせるためなんでしょうか?
表側にある抵抗は関係無いのでしょうか?
実験してみたいところですが、電圧が高めなので、ちょっとビビります。
> 実験してみたいところですが、電圧が高めなので、ちょっとビビります。
ビビらなくても大丈夫です。
ICにくっついている抵抗には高くても数ボルト程度しかかかっていないと思います。抵抗の片方を撤去すればLEDには一列当たり45mA流れることになります。詳細下記。
チップ抵抗が二個有るのは電流値調整にちょうど良い値を合成するためです。一個では理想値がなかなか得られないためです。
Ipkは電源電流(AC100Vからの正弦波?)のピーク値、IledはLEDへ流れる平均電流値の意味だと思います。
Rcsはカレントセット抵抗の意味かと…
3.3Ω二個並列ではIpk=364mA、Iled=182mAという計算値になります。
3.3Ω一個にすればLED二列に対してIled=91mAとなり一列当たり45mA、LED三列の時は一列当たり60mAだったものが、二列に改造した時は抵抗値変更により45mAですから元の75%に減る計算です。
明るさは減りますが点灯時の発熱が激減するのでLEDの寿命は大きく伸びます。
表側にある抵抗のような形をした部品はAC100Vと整流器の間へつながっているように見えますから、回路図にある波形のヒューズの役目なのだろうと予想しています。
詳しい解説ありがとうございます。助かります。
>チップ抵抗が二個有るのは電流値調整にちょうど良い値を合成するため
製品レベルでもそういう使い方があるとは知りませんでした。
>3.3Ω二個並列ではIpk=364mA、Iled=182mAという計算値
この計算式がよく分かりませんが、抵抗を1個外せば電流は半分ということでしょうか?
口金のピンを壊さずに、ハンダ付けできるか?ってことが今ちょっと気になっている部分です。
> 抵抗を1個外せば電流は半分ということでしょうか?
その通りです。
元に戻さなくても良いのなら、片方のチップ抵抗器をラジオペンチで挟んで壊すだけでも大丈夫です。
計算式 Ipk=600/Rcs=600/(3.3/2)=600/1.65=363.6(mA)
Iled=Ipk/2=363.6/2=181.8(mA)です。
3.3Ω一個になれば制限抵抗値二倍で電流は単純に半分になります。
何度もありがとうございます。
>元に戻さなくても良いのなら、片方のチップ抵抗器をラジオペンチで挟んで壊すだけでも大丈夫です。
潰すだけなら簡単にできそうですね。
可変抵抗にしておけば、好きなように電流が・・て思いました。
が、欲をこくと定格電力の問題が出て来そうです。
ご参考まで
チップ抵抗器の計算式で電圧が600mV(0.6V)に設定されているということは、ラジオペンチさんが下記リンク先でシミュレーションしたような方式(R1)で電流制御しているのかもしれません。
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-entry-525.html
設定電流がそのまま流れますから小型の可変抵抗器では、oink!さんが言われるように信頼性(耐久性、定格電力)の点で無理かも。更に、ダイオード経由でAC100Vにつながっていますから感電の心配もあります。
>更に、ダイオード経由でAC100Vにつながっていますから感電の心配もあります。
それはまずいですね。ありがとうございました。
先日ダイソーへ行きましたら15W形、10W形のLED蛍光灯がラインナップに追加されていました。でも15W形は20W形と同じく500円でお買い得感がイマイチな気がします。ちなみに10W形は400円でした。回路が違うのか気になります。
10Wと15Wが出たというのは知ってましたが、まだ見たことはありません。
軽いので、片持ちのライトを作るのにイイと思います。
それにしても、ダイソーで何でも買えますね。
あとは車用のLEDバルブかな・・・
勘違いして20Wを買ってきてしまい、こちらのサイトを参考に15W化しようとしましたが、20Wでもいろいろ変更されているようです。
・両サイドの口金:ねじ止めでなく羽目殺し
・基板・回路変更されている
・LEDが54ではなく48個
最近店頭で見かけなくなりましたが、まだ売っているんですね。
LEDが48個ということは18S3P→16S3Pってことですかね。
コメントありがとうございました。