市販の昇圧型DC/DCコンバータを使った直流電源装置を作りました。可変で使いやすいようにポテンショメータを交換し、電圧計を取り付けました。
心臓部は古くからある150Wのステップアップブースターです。
コンセプト
今回の工作の特長は各部品を位置をCADで検討し、市販のプラスチックケースの内側に一体型のネジボスを接着するというもの。これを使えば内側から正確な位置に穴あけ出来ます。
ネジボスの直径:6mm 接着面の厚さ:1mm
設計
150W DC DC Boost Converterをベースにしています。
材料
- 150W DCDCコンバーター (INPUT:10A、OUTPUT:6A)
- 7セグメント電圧計
- 5.5✕2.1プラグコード(カモン)
- 5.5✕2.1ジャック
- 10KΩポテンショメータ(3590S互換)
- 5Aヒューズ・ホルダ
- 3Aショットキーバリアダイオード
- TW7-4-11(タカチ)
3Dでレイアウトを検討し、各部品を樹脂用ネジで固定するための貼付式ネジボスを作ります。
ケースの加工
まずは、一体型ネジボスシートを3Dプリンターで作ります。印刷設定はいつも通り。ABSで、収縮を見込んで0.7%拡大してからプリントします。
30分で出来上がる予定。
出来ました。
7セグ表示器がネジボスシートが嵌まるように、ヤスリで調整します。
ネジボス穴を2.5mmのドリルで貫通させてから、各部品を置いて確認。
ケース内側の干渉している基板取付用ボスをミニルーターで切り取った後、
ネジボスシートをケースの内側に接着剤で貼り付けます。(斜めにならないように注意)
7セグ表示器の窓部分に裏側からドリルで穴を開け、表から位置が分かるようにします。
ミニルーターでくり抜き、ヤスリで仕上げます。
四角く切ったアクリル板をはめ込み、内側から注射器で二塩化メチレンを注入します。
ケースが完成。
パーツ取り付け
150W昇圧ブースターからポテンショメータとターミナルを取り外します。
ターミナルの横に余計なおまけが付いていたので、ミニルーターで切断します。
昇圧ブースターが組み込める状態となりました。
各部品を図のように配線します。付け替えるポテンショメータは配列が違うので注意。
ここで一旦動作確認。ソーラー電源の13.7Vを24Vに昇圧してみます。
動作OK。7セグ電圧計はテスターよりも0.2V程度高く表示されるようです。
ケースに収めてネジ止めし、コードに抜け止めの結束バンドを取り付けます。
まとめ
150W昇圧型DCDCモジュールを使って、直流電源を作りました。3Dでレイアウトを検討し、一体型の「貼付式ネジボス」を作ることで、正確な位置に穴あけができます。
ソーラーの13.7Vを手軽に18Vや24Vに昇圧して使えるようになりました。
$1ほどで買える3590S(コピー?)は軸径が6.3mmでした。Φ6用のノブをボール盤でΦ6.5に座ぐったら大失敗。このあと買った6.4mm穴のノブに交換しました。(満足度:90)
コメント
僕も軸径で同じ失敗しました。
日本で買えるノブは6mmが多いので困ります。
ドリルで拡大して何とかなりました。
今だったら3Dプリンターでノブを作ると思います。
6.3mm軸は盲点でした。
以前秋月で買った3590Sは6mmだったので、まさか太さが違うとは思いませんでした。
中国でも6.3mm用のつまみは主流ではない感じですね。
3Dプリンターで作れますが、インサートされた成形品には及びません。
電圧計付きは良いですね!
この装置なら入出力電圧差が大き過ぎなければ連続電流3A程度で使えそうです。
私も最大8Aと書いてあった昇圧用と降圧用を持っていますが、
放熱設計をしっかり行わないと4Aでもヒートシンクが
すぐに熱々になってしまいます。結局ファンを追加しました。
今なら昇降圧コンバーターを買う方が一台で済んで便利かなと思っています。
Amazonで探すと思ったよりも安かったです。散財してしまいそう。
注:昇降圧用は二個のヒートシンクに二個ずつ、合計四個の部品が付いているはずです。
1,000円
waves DC コンバータ 自動 昇降圧 ステップ アップ/ダウン 出力電圧 1.25-30V (可変)8A
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1,260円
DC-DC昇降圧コンバータ 定電流 自動昇降圧ボード ソーラーパネル用 短絡保護
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昇降圧のもあるんですね。
今回この150W昇圧コンバータを使ったのは、これで昇圧してから充電器を作る予定があるからです。
実験の結果、18Vは問題ないのですが、24Vは電圧降下して使えませんでした。
ってことで、違う昇圧ブースターを買うことにしました。
蛇足ながら、
私は電圧と電流両方見ることが出来る物を付けています。
サイズが少し大きくなりますが同時に観測できると接続機器の状況を把握できて便利です。
下記製品のように、電圧と電流の微調整ボリュームがついている商品だと正しい値に補正出来て良いですね。
VKLSVAN 3個 セット 0.28″インチ デュアルLEDディスプレイ電圧計電流計 DC0-100V 10A
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可変、表示器付きでUSBから昇降圧するタイプは持っています。
2-3USDで買えるからついつい買ってしまいます。
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買ったはいいが、そのまま仕舞われた状態。
本格的な電源買っても安いですね。
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