ラクーンコンポのバッテリーの中身をニカドからリチウムイオンに交換した訳ですが、インジケーターが正しく表示されませんでした。コレを電圧表示する形に改造します。
純正のバッテリーインジケーターでは何故か満充電でもLED1個しか点灯しませんでした。
分解
まずはインジケーターを分解して、中がどうなっているのか確認してみます。
左右の爪を外側に拡げれば透明のケースが外れます。
基板の表側はLEDとタクトスイッチ、抵抗など。裏側はシリコンで固められています。
透明のケースの表面にシートが貼り付けられた形。
下側のケースから基板を外した状態。
構想
小型の電圧表示器とボタンを押したら数秒だけ点灯する回路を組み込もうと考えました。丁度ラジオペンチさんの電圧表示回路がピッタリなので使わせていただきました。
コンデンサは4.7μFにしました。これだと、10秒ほどで表示が消えます。
電圧表示はamazonで購入。以前aitendoで買ったのと同じような感じです。
加工
電圧表示器と基板が収まるように、ハウジングを加工します。
LED用のレンズで凸凹だった表面を一旦切り取り、アクリル板を接着。
下のケースは部品が当たる部分を削ってスペースを拡げます。
透明レンズの表示窓が下にズレた感じなので、電圧表示器を収めるのが難しいです。
10秒表示の基板はPchパワーMOSFET 2SJ681、4.7μF/50V、1MΩ、100Ω
基板の銅箔をカプトンテープで絶縁後、薄型のタクトスイッチを接着しました。
何とか収まりました。
黒のカッティングシートと、切り取ったスイッチシートを貼り付けます。
動作確認OKです。
あとはバッテリーケースに組み込んで、完成。
17V程度に下がってきたら、もうすぐ空と判断できると思います。
車体に取り付けた状態でも電圧を確認できます。う~ん満足。
問題はこの自作リチウムイオンバッテリーを使うと、ペダルを強く踏み込んだ時に保護回路が働いてアシストが遮断しまうことなんですよね。コレを何とかしなきゃです。
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コメント
お久しぶりです、うちの記事の引用ありがとうございます。
過電流でトリップしてしまう件、以前の記事から気になっていたのですがうまい手を思いつかないのでスルーしていました。
過電流を抑える電子回路をこのスペース内に作るのはかなり難しいと思います。そこで原始的ですが、次のような手があるかもしれません。
1)抵抗を直列に入れる。ロスになるのでもったいないですが、トリップするよりマシかも。低い値の抵抗をいろいろ買うのも大変ですから、AC電源コードを切って使うといいかも。線を外に出してフレームに巻き付けておくとか。ん、取り外せなくなるか。
2)ダイオードを直列に入れる。ロスになりますが抵抗よりいいかも?。でも大容量のダイオードはサイズもでかいし放熱対策も必要。それに何段か入れないとだめか、
3)電池アレイを組み直す。今は確か3パラX7直で21セルあったと思うので 4パラX5直に組み直すとか。でも低抵抗で電流が均等に流れるように接続するのは大変です。どうせなら以前買った電池も追加して電池大盛りにするとか。これはケースに入らないか。
すみません、最後は脱線気味で、
ラジオペンチさんこんにちは。
いつもアドバイスありがとうございます。
この遮断してしまう件ですが、原因は過電流ではなく、過電圧だったみたいです。
その後、サービスマニュアルを買って熟読してみたら「コントローラーで電圧を降圧・昇圧して、22V一定でモーターを動かしている」とのことでした。
7S3Pの方は満充電で29V近くあるのが良くないのではないかと思います。コレを大電流が通って、26V程度に下げる簡単な方法って、何かありますでしょうか?
> 22V一定でモーターを動かしている」とのことでした。
> 大電流が通って、26V程度に下げる簡単な方法って、何かありますでしょうか?
[定電圧]にすれば良いのであれば、再びLM317多数個並列案が浮かびます。プロの設計屋さんから見ると邪道なのかもしれませんが…
以前は[定電流]狙いでしたが、今度はLM317本来の[定電圧]で動作させる。電圧差が大きいので個々のLM317出力へ0.5Ω程度入れて負担を減らしてから並列にして電圧調整抵抗器へ接続して希望電圧(22V?)に設定する。
アルミ放熱板へTO220型を10個取り付ければ、2Ax10=20A(Max30A)制御できると思います。
mytoshiさん、ありがとうございます。
TO220*10個+放熱板なら電圧表示機の左側のスペースに収まるかもしれません。
ラクーンコンポのコントローラーと二重に定電圧にしてどうなるか気になるところですが、実験してみる価値がありそうです。
でもよく考えてみたら、わざわざセルを増やして電圧を上げたのに、それをまた下げるのって無駄ですね。それだったら、6S4Pの方が容量が増えてイイような気もしてきました。
6S3Pの場合でもトリップしたということが以前の記事に書いてあったと思ったので、5S4Pを提案しました。問題の起きない範囲で電池を直列にして余った分は並列数にまわす手がありますね。電流は抵抗で制限するのが簡単だと思います。
電池アレイを組み直す場合、セルバランスの悪化が心配です。出来るだけ元のアレイの状態を残してそこに電池を追加するのがいいと思います。電池メーカーが電池アレイを作る場合、特性の揃った物を組み合わせているという話を聞いた覚えがあります。
6S3Pの場合でもトリップ=は、ほんの数回なので、ギリギリ電圧の上限を超えた場合に起きるような気がします。また基板付きバッテリーを買うのも勿体無いので6S3Pを何とか使っていきたいと考えています。
鉛バッテリーもそうですが、並列につなぐのは同じロットがいいとか聞きますので、バランスを保つのが難しいですね。
普通は負荷を掛けると電圧は下がりますが負荷を掛けた時に制限がかかるということですので原因は過電流ではないでしょうか?
あとバッテリーですが充電基板がついていますがその基板での制限ではないでしょうか?
大きめの基板ですと60A出せるようですが
https://ja.aliexpress.com/item/6S-60A-version-S-lipo-lithium-Polymer-BMS-PCM-PCB-battery-protection-board-for-6-Pack/32783745869.html
小さい物ですと10Aの物もあります
https://ja.aliexpress.com/item/6S-10A-22-2V-li-ion-BMS-PCM-battery-protection-board-bms-pcm-with-balancing-for/32505190190.html
バッテリー付属の物がどのくらいの電流を扱えるのか不明ですが可能性の一つにならないでしょうか?
情報ありがとうございます。
先程調べてみたら、バッテリーパックの仕様は7S3P、6S3Pともに瞬間60A、動作45Aとなっていました。ただ、過去にBMSを調べた時の感じでは、形状からして、実際は20A程度じゃないかと思います。
一応ペダルを踏んだ時の電流を測ってみたんですが、遮断される時の電流は通常の踏み込み時よりもかなり低い数値でした。(電流計測実験については後日記事で公開します。)
7S3Pについては、諦めて、バラして使うか、別の用途で使おうと考えています。
いろいろ読み飛ばしてるので、的外れだったらごめんなさい。
一応電気出身者です。
DCモーターの突入電流が問題でしたら、大容量のコンデンサを挟むのが非常に単純です。(モーターが焼けないように注意)
最近ですとチップコンデンサ(セラミック)を多数実装して大容量を実現したものがあり、大爆発はしないので安全性の面でよいかと思います。
あと、ヒューズは、発熱で焼き切れるものなので、瞬間の大電流では切れない場合があります。通常の溶断ヒューズにmsオーダーのパルスを入力すると定格の10倍程度では溶断しません。対して、保護回路に使用されているICの測定間隔は一般的に10msを上回りませんから、ヒューズの容量から突入電流を求めることには意味がありません。
あと、急峻すぎるピークをなめさせる程度の効果しかありませんが、回路中にチョークコイル(電力用)を挟む手もあります。ただ、ピーク幅が広がれば、ピーク値を測定することもできますし、ヒューズも正常に動作するハズです。
アドバイスいただき、ありがとうございます。
突入電流の件は解決というか、電流でなく、電圧が高いとコントローラーが遮断するみたいです。
(その後の電流計測と結論)
https://jibundeyarou.com/racoon_crnt/
>最近ですとチップコンデンサ(セラミック)を多数実装して大容量を実現したものがあり
それは知りませんでした。何かに使えればイイなと思います。
>通常の溶断ヒューズにmsオーダーのパルスを入力すると定格の10倍程度では溶断しません。
そうなんですか。ということは瞬間的に300Aということですね。知らないことばかりです。ありがとうございました。
解決してたんですね!
読み飛ばしすぎました(汗
>>瞬間的に300Aということですね。
具体的な数値はデータシートを見ないと分かりません(汗
おまけに、データシート上でも参考値扱いがほとんどですので、専用のヒューズじゃないとパルスは防げませんorz
あと、突入電流は常にACとして測定します。(1周期しかない交流として測定する)
AC測定モードの場合、大抵の測定器はカップリングコンデンサによって直流成分を除いて測定するので、DC回路でも問題なく突入電流は測れます。
どのみち、ピークが鋭すぎると正確な値はなかなか得られませんので、そのままでは参考値程度にしかなりません。
ついでに、MASTECH MS2108←この手の計測器は、入力波形が正弦波という前提で計算した値を表示している場合があります。力率が低い(波形が汚い)と計測値と真値が乖離することがあるので、注意したほうがいいです。(そのせいで火を出したことがありますw)
特に、周波数が高い場合、ちゃんと計算している機種でも計測値がずれることがあります。(本来なら仕様の範囲内でそんなことあっては困るんですケドねぇ。。。)
解説ありがとうございます。
>ついでに、MASTECH MS2108←この手の計測器は、入力波形が正弦波という前提で計算した値を表示している場合があります。
値段の安い製品はその辺でコストを抑えているんでしょうね。
でもまあ、その辺を理解して使えば、十分使えると思います。