感光基板は焼付けとエッチングがひと手間掛かりますが、ハンダ付けが楽だし、何より見栄えがいい。別の方法で、それ風の基板を作ってみました。
試作1号。出来栄えはイマイチですが、頑張ればもう少し良くなりそうです。
作り方はPCでパターンを図面化し、銅箔テープをクラフトロボでカットしてベーク板に貼り付けるという流れです。今回は秋月の充電器キットをベースとして作ります。まずはデータ化するために基板をスキャナーで読込み、イラストレーターでトレースしました。
回路が理解しやすいように左右反転しています。
キットの基板は24個の部品が取り付くようにできていますが、実際に取り付けるのは1/3の8個です。せっかくなんで要らないラインを見直して簡素化することにしました。
ジャンパー線を付ける所が8箇所ありましたが1箇所だけに減らしました。
線の太さを2mmに太らせ、パワートランジスタが外向きに付くように変更しました。
基板パターンのデータ化ができたら、いよいよクラフトロボの出番です。
幅55mmの銅箔粘着テープを台紙に貼り付け、クラフトロボにセット完了。
しかし1回目は失敗。一部が剥がれるとこんな風になってしまいます。
銅箔テープの剥離紙を剥がし、台紙に直接に貼って何とか成功。
不要な部分を取り去った状態。
転写シートに貼り替えます。円い部分だけ再度直径を大きく切って貼り直しています。
ベーク板に貼り付け、定規でしごいて密着。
ボール盤のチャックに小さいチャックを取り付け、0.8mmの穴を開けます。
基板完成。しかし、穴あけで銅箔が切れました。(写真手前)
ここまで完成しましたが、もっと接着面積を増やした方が良さそうだということに気が付きました。特に先端部分が剥がれてきそうです。ということで作り直しです。
この改良版の続きはこちらです。
もう一つ簡単な基板を作りました。12V定電圧回路です。これは小さく作り、剥がれて来るか確認のためでもあります。
この時点ではそれなりに接着しています。
ハンダ付け完了。箔が曲がらないように多めにハンダを盛っています。
機能的にはOKです。問題は耐久性。どうでしょうかね。
耐久性UPと絶縁のために、ハンダ部分をくりぬいたフィルムをもう一枚貼ったほうが良いかもしれません。また、ベーク板の代わりにフィルムを使えばフレキシブル基板もできそうです。
(2011-12-01 p_kiban)
コメント
いつも楽しい工作と楽しみにしています。
それと、個人的にはDIYでの住居の改善がお気に入りです。
工作の中で、自動化とかセンサーを活用した遊びとかあれば楽しいと思いました。
私のほうで作った基板があって、活用していただけないかと考えました。
もし良ければサンプル提供しますので、ご連絡ください。
(当方は日野市ですので、府中近辺で手渡しでもいいです。)
いつもありがとうございます。
我が家はサグラダ・ファミリアようなもので、永遠に完成しません^^
>もし良ければサンプル提供しますので、ご連絡ください。
ありがとうございます。自動化とかセンサーですか。どういったモノでしょう?
すぐに活用できるか分かりませんが、詳細が知りたいです。
(プライベートな内容は上の[お問合せ]からどうぞ)
クラフトロボなるもので基板作り、興味を持ちました。クラフトロボをはじめ、カッティングプロッタ関係は今まで縁がないので教えてください。なお、当方はイラストレータは普段使いでして、どのようなソフトか知っております。
1)クラフトロボは、付属制御ソフトがイラレデータ *.ai形式を読めるのでしょうか?それとも付属ソフトは汎用CADデータを読む事ができるが、このデータを作るためにイラレを使ったのでしょうか?あるいはPCからはプリンタの一種であるプロッタとして見え、これに向かってイラレから単に印刷する概念でしょうか?
2)イラレは線と、線で囲まれた部分の内側をどう塗るかという事を基本とすると理解しています。クラフトロボでカットしたい線の通りにイラレ上に線を引く概念でしょうか?また線の太さでカットの深さが変わったりするのでしょうか?
3)塗りデータを与えると、塗りつぶしは出来ない筈なのに、一生懸命オブジェクトの形を塗りつぶそうとカッタが動くのでしょうか?
4)クラフトロボで切る素材は、紙や薄手のプラスチックシートがメーカ想定の素材と思いますが、メーカ想定外の素材ですとどんな物が切れるでしょうか?この基板づくりでは銅箔を切っていますが、例えば粘着付きのアルミ箔を切るとか、カッタの代わりにペンを持たせてペンプロッタとして使うとかを思いつきますが・・。
当方、基板作成用フォトレジストマスクを作る専用プロッタの替わりができないかと思案しております。
1)Cutting Masterという付属のプラグインソフトで、イラレとコーレルドローのデータを読み込んでカットできます。プリンターで印刷するのと同じような感じです。
2)3)ドローデータに沿ってカットするので、線の太さや塗りつぶしはカッティングに影響しません。
4)何が切れるかは試してみるのが一番です。焼き海苔とかも切れると思います。別売のアダプターを付けてペンプロッターとしても使えます。マスキングフィルムは問題無く切れます。