前回の電圧表示器付き降圧DCDCモジュール専用ケースに続き、今度はバッテリー容量チェッカー用のケースを作りました。
セメント抵抗を2個付けた状態で収まる形にしました。
容量テストは0.2C
一年ちょっと前にAliExpressで買ったLi-ionやNi-Mhの容量を調べるテスターです。
付属の六角スペーサーを付けて、剥き出しで使っていました。
買った時に7.5Ωのセメント抵抗が2つ付いてきました。これを並列に繋ぐと3.75Ωとなり、3.7Vのリチウムイオンだと放電テスト時、約1アンペア流れます。
Li-ionの容量をテストする時の規格があるのか調べてみると、標準は0.2Cのようです。なので、1Aが0.2Cとなる電池の容量は5000mAhということになります。(1÷0.2=5)
コンセプト
スイッチを付けて2通りの抵抗値(C値)を選べられるようにします。
黄色線のように配線して、7.5Ωと3.75Ω(約1Aと約500mA)を選べるようにします。
15✕10の極小ロッカースイッチ(中古)を使います。
セメント抵抗の上をガードし、その天面にスイッチを付ける形としました。
ネジボスの位置は基板を実測し、ネジはΦ3のプラスチック用Pタイプを使います。
スイッチの下側は抜けています。
3Dプリント
基本的な設定はいつもの通り。0.7%拡大してからABSでプリントします。
セメント抵抗の庇部分はサポート材がぎっしり付きます。
1時間ほどでプリントできました。
サポート材を毟り取ります。
ネジボスの穴を2.5mmのドリルで開け直して、ケースが完成。
組み立て
コードをスイッチにハンダ付けし、それを角穴に通してから抵抗にハンダ付けします。
抵抗の交換しやすさを考えると、スイッチの足はコネクタにしたほうが良かったですね。
完成。
抵抗切替テスト
公称3000mAhの18650でテストしてみます。前回1A(0.33C)で測定した時は2299mAhと表示されました。0.2Cで放電させるとしたら、3000mAhだと600mAです。
ロッカースイッチを[1]にすると、前回と同じ1Aになります。
スイッチを[0]にすると521mA。今回はこちら(0.17C)で測定してみます。
結果、数値は2520mAhと、前回の2299mAhよりも10%ほど良くなりました。ただし、Cを下げると計測(放電)に時間が掛かるデメリットがあります。
先月買った14500の容量は公称1200mAhですが、1A(0.83C)という酷な放電で測ったため、数値は低めの700mAh程度となりました。おそらく0.2C=240mA前後で放電すれば、もう少し良い数値になるはずです。今度15-20Ωの抵抗に交換して測ってみようと思っています。
コメント
このケースは良いですね!
抵抗器切り替えスイッチを2個に増やして、
個別、並列、直列に切替できるようにすれば、
7.5Ω、7.5/2=3.75Ω、7.5+7.5Ω=15Ωで便利になります。
私は様々な抵抗値で試したいと思って
電力型巻線可変抵抗器 25W 10オームを1,000円で買い足しましたが、面倒で使わずじまいです。
なるほど!直列で15Ωか。その視点はすっぽり抜けていました。
さて、直列と並列をスイッチ2つでどう切り替えればいいのか?
そういえば、昔買った巻線型のボリュームがあったのを思い出しました。
ボリュームのほうが便利な気がしてきたので、作り変えようかな。
アイデアありがとうございました!
> さて、直列と並列をスイッチ2つでどう切り替えればいいのか?
悩みますよね、、、
今はテストには電子負荷を使用しています。
ラジオペンチさんが定電流モード、定抵抗モード切替式を発表して下さっているから用途により選べて便利です。
抵抗切り替え器、7年前に造ったメモが見つかったから文字で書いてみます。
(図ならば直感的にわかるのですが)
3P式スナップスイッチ(SW)を2個使います。
Rに「高輝度赤色LED(200Ω直列)」を並列接続しておけば
LEDの点き方で電流値を直感できます。
注:=印は()の部品と接続することを意味します。
(V+)=(R1)=(SW1中央)、(V+)=(SW2 Hi側)
(V-)=(R2)=(SW2中央)、(V-)=(SW1 Hi側)
(SW1 Low側)=(SW2 Low側)
電源=3.75V、R=7.5Ωなら
SW1とSW2を両方Hi側にすれば「R1、R2並列」で2A
片方のSWがHiで他方がLowなら「単独」で1A
SW1とSW2を両方Low側にすれば「R1、R2直列」で0.5A
電流値修正依頼
1A、0.5A、0.25A
です
5V、5Ωで実験していた時のメモをそのまま書いてしまっていました
尚、抵抗に5Ωと10Ωを使えば4種類
3.33Ω、5Ω、10Ω、15Ωで実験できます。
1.13A、0.75A、0.375A、0.25Aの電流値となります
なるほど。2つの抵抗を上手く使えば4通り作れるってことですね。
これはイイ。自分用としては理想は0.7A、0.4A、0.24A、0.18Aぐらいなんで
近い所を目指して抵抗値を考えればよさそうです。
あとは可変抵抗で微調整とか。そこまでするなら完成品買ったほうがイイかな。
分かりやすい解説ありがとうございました。
ついつい大きなお世話を、、、
希望値に近づけるなら下記はいかがでしょうか?
R1=付属品の7.5Ω(5W)+1Ω(1/2W)、R2=15Ω(5W)
切り替え抵抗値と3.75Vでの電流値
5.43Ω、8.5Ω、15Ω、23.5Ω
0.69A、0.44A、0.25A、0.16A
バッチリです!
その数字、頂戴します。
ありがとうございました。