ミシンの操作パネルに電気が点かないというので、修理しました。状態としてはメンブレンスイッチを押しても反応がなく、7セグメントのLED表示やLEDランプも消えています。
修理完了後、写真のように数字とランプが点くようになりました。
分解・チェック
まずはプーリー側のカバーと底のカバーを外しました。その後前面の操作パネルを外しました。前面のパネルは苦労して外したものの、目視では異常は見つかりませんでした。
プラグから基板までは100VACが来ていることを確認。ヒューズも切れていません。
コネクター部の接触が悪いのかと思い、グシグシ弄っていると操作パネルが点いたり消えたりすることが分かりました。どうも茶色の7PINコネクタに問題があるみたいです。
まずはピンを互い違いに曲げて、きつく挿さるようにしてみました。
接点復活剤もサラッと吹いて動作確認してみると、操作パネルは点くようになりました。
一応直ったと判断し、組み直して修理完了。
また点かなくなった
しばらくは問題なく使えていたのですが、また点かなくなったとのこと。再度分解してみることにしました。コネクタ部分の接触が悪いのは分かっているので、そう難しくなさそうです。
今度は基板を取り外して詳しく見てみます。
これだな。7PINのコネクタ部分を見ると、右端が割れているのが確認できました。
他にも怪しい所が数箇所あったので、全て追いハンダしておきました。
樹脂の割れ修理
ミシンは長期間振動が加わるので樹脂が割れ易いようです。油が付いた部分は特に。
アルミフレームにネジ止めするためのミミの部分が割れています。
欠片が残っていたので、二塩化メチレンでくっつけてこの部分の修理完了。
もう一度組み直し。
フタの爪が欠損していたので、アセテートテープで取り付けました。修理完了。
まとめ
操作パネルが点かない原因はパネルにつながる基板のコネクタ部のハンダ割れでした。製品が作られたのは30年以上前なので、ミシンのように振動が加わる機械だと割れやすいのかもしれません。また、無鉛ハンダだとさらに弱いですね。私は鉛入りを使いますけど。
接触不良が直って点くようになった操作パネル。これで再発は無いと思います。
最初から基板をチェックすべきでした。今後は二度手間にならないようにハンダ割れをチェックしたいと思います。
コメント
修理お疲れ様です。
最近はどれも表面実装の基板だらけなので修理を考えるとこの頃の時代の基板の方がわかりやすくていいですよね。
そうですね。目視で悪い所が分かり易いですし。
SMDとなるとチップの数値も分からないし、私の場合、諦めも早いです。
考えてみると、SMD基板の修理って、まだ経験が無いかもしれません。