住宅用火災警報器「けむり当番」を2008年に7台取り付けて、もう13年になります。電池は10年持つ3Vのリチウム電池が使われています。
電池が寿命になると「ピ!電池切れです」と警告が鳴る仕組みですが、まだ一度も聞いたことがありません。はたして何Vでメッセージが流れるのか、確認してみようと考えました。
技術規格
調べてみると、住宅用火災警報器の技術規格では「定格電圧の90%~110%で動作すること」になっているようです。ということは、電池の定格電圧は3Vなので、2.7V~3.3Vで動作しなければならないということになります。
まずは3Vで正常に動作するかを確認。
(参考:住宅用防災警報器及び住宅用防災報知設備に係る技術上の規格を定める省令)
電池が消耗して行って、2.7Vまでは動かなければならないので、電池切れのメッセージを出すとすれば、それよりも少し高い電圧ということになると思います。
実験方法
電池を外し、コネクタ部から可変DC/DCコンバーターで作った直流電圧を加えます。3Vから始め、ゆっくりとボリュームを回して電圧を下げて行きます。
2.75Vぐらいで「ピ!電池切れです」と鳴るんじゃないかと予想します。
まとめ
電池切れメッセージは実際のところ何ボルトになったら鳴るか?は動画を見てください。
ウチの使用環境では、リチウム電池の電圧は13年経っても0.1V程度しか下がっていません。かなり高性能な電池です。
7台中、一番消耗した電池で2.91V。この調子だと、15年ぐらい使えそう。
私のように、イジるのが好きな人にとっては電池交換できるのはありがたい設計です。定期的に動作チェックしながら電池交換すれば20年でも、30年でも使えてしまいます。
ただし、メーカーや業界団体は10年で本体交換を推奨しています。まあ劣悪な使用環境だったり、全く点検をしなかったり、色んな使われ方をするでしょうから安全を見て、そう言うのが正解でしょう。買い替えてもらわないと利益が出ませんし。
もし私が設計するなら、電池内蔵にして、交換不可にしてしまうかな。(私を含め、変態諸君は交換不可でも交換するでしょうけどw)
定期点検でボタンを押して「ピ!正常です」と鳴れば、まず問題ないと考えられます。
もっと確実に点検するなら、実際の煙を使ってチェックするのが良いと思います。煙と言ってもグリセリン+蒸留水を熱した水蒸気でも同じなので、使い捨てのアレを使えば簡単です。
動画
実験失敗・・・
コメント
動画見ました。
「グリセリン+蒸留水を熱した水蒸気」「使い捨てのアレ」と聞いて、アレかな?と思ったら、やっぱりアレでした。
なるほど、確認作業に丁度いいですね。
水蒸気でも思ったより反応が良かったです。
アレとアルミパイプと灯油ポンプを組み合わせて、
棒状の検査器が出来ないかと考えております。
私も同じ物を使っております。数日前から電子音&「電池切れです」という音を出すようになりました。試しに電圧を測ってみましたら2.74〜2.73あたりでした。
2.74〜2.73あたりですか。情報ありがとうございます。
夜中にいきなり鳴るとびっくりしそうですね。
今度測った時に2.8V以下になってたら交換しようと思います。