3Dプリンターで作った電子タバコ用アダプターですが、カシュー塗りと研ぎ出しを加え、雁首・吸い口のアクセサリーセットが完成しました。
伝統とテクノロジーの融合。エレキセル完成。 (希望小売価格14,800円)
エレキセルとは
使い捨て電子タバコの両側に取り付けて、キセルの形にするアクセサリーです。
使い捨て電子タバコの太さが9.3mmだったので、それに合わせてモデリングしました。
プリント品は表面が粗いので、日本の伝統品らしく、塗りで仕上げようと考えました。
カシュー塗り
カシューは漆に似た合成樹脂塗料です。パッケージは50年前から変わっていません。ヘラウキや唐辛子ウキ、竿などの釣具づくりに漆の代替として使い勝手の良い塗料です。
今回は赤と黒、クリヤーを使います。
プリント品を#600ペーパーまで研いでみましたが、どうしても凹凸が消えません。
始めに赤を塗り、その上に金、最後に黒を塗ります。各色2回塗ります。
カシューは乾くのが遅いですが、乾けば硬い被膜ができます。漆と似た質感です。
研ぎ出す前提なので、2層目は意図的に凹凸を付けました。
急いで厚塗りしたもんだから縮んでいます。研ぎ出した時にこれが吉と出るか凶と出るか。
金は金粉をクリヤーに溶いて使います。
赤口 #330という番手のもの。10年以上前にネットで探して買いました。
紙コップに金粉とクリヤーを入れて混ぜ合わせます。
金を2回塗ったところ。
最後に黒。塗り重ねる時は十分に乾いてからでないと、縮み(リフティング)が起きます。
研ぎ出し
柄の感じを見ながら、耐水ペーパーで水研ぎします。最初は#240ぐらいから研ぎ始めると楽です。仕上げは#320~#400程度でOKです。
#320番で研ぎ完了。縮んだ模様が出ました。ちょっと下品な感じですが、こんなもんかな。
仕上げ塗り
端の角部を黒で締めます。気に入らない模様が出ていたら、黒を塗って隠してしまいます。
そして最後に全体にクリヤーを塗って艶を出します。
イイ艶が出ました。さらにキレイに仕上げるなら固まった後に#1500番程度で水研ぎし、コンパウンドで仕上げればOK。縁にクリヤーが溜まってますが、これも修正できます。
まとめ
電子タバコをキセルに変える飾りという、今までに無いカテゴリーの小物ができました。
熱がほとんど出ないので塗り物で出来るということです。かんざしと近いイメージかな。
吸うと先端がちゃんと(LEDで)光るのがイイ。
博徒パンク(笑) 塗りは手間と時間がかかります。 (満足度:90)
コメント
おめでとうございます。
良い感じに完成しましたね。
カシューを使ったことがないのですが、塗装中や乾燥後の匂いはどんな感じですか?
ありがとうございます。
カシューの匂いは独特で、表現するのが難しいのですが
漆のような、懐かしい匂いというか、
有機溶剤の頭が痛くなるような匂いではないです。
大変言いにくいですが数年前にVAPEの頭と尻に装着してキセル化させるアダプターを購入したことがあります。
金属製の電子キセルの存在は知ってますが、塗り物は多分無いと思います。
もしあるなら見てみたいです。
いい、すごくいい
もうここまでできるとプロですね・・ひょっとしてプロ??
カシューって唇で噛んでも歯で噛んでもOKですか
それにしても素晴らしい・・自分は絶対に出来ない、断言します、恥ずかしい
ありがとうございます。
カシューは漆とよく似た質感で、お椀やお盆の雰囲気です。
毒性は分かりませんが、口に咥えたぐらいではどうってことは無いでしょう。
とにかく乾かすのに時間が掛かるので、1か月ぐらい掛かりました。