以前の記事で書いた通り、燃料高騰により電気代に含まれる燃料費調整額が多くの地域電力会社で上限に達しています。低圧(家庭用)は電気を売るほど損する状態になっています。
契約中のHTBエナジーは10月から新たに電源調達調整費を加えた料金に変更するらしい。
燃料費調整はどうなる?
多くの電力会社が逆ザヤになっているので国が何か対策するのかと思っていたのですが、今の所何もしないようです。問題は認識しているが、どうするかまでは決まっていない状態。
住宅ローンの固定金利と変動金利のように、契約者がリスクを選べる形を考えているみたい。
画像:電力・ガス基本政策小委員会 / 経産省より
各社の燃料費調整上限
上限単価 = (3ヶ月平均燃料上限 – 基準価格) × 基準単価 ÷ 1000
電力会社 | 上限到達月 | 上限単価 | 実質単価8月 | 平均燃料上限 – 基準 | 基準単価 |
北陸電力 | 2022.2 | 1.77円 | 5.02円 | 32,900円 – 21,900円 | 0.161円 |
関西電力 | 2022.3 | 2.24円 | 4.90円 | 40,700円 – 27,100円 | 0.165円 |
中国電力 | 2022.3 | 3.19円 | 7.03円 | 39,000円 – 26,000円 | 0.245円 |
四国電力 | 2022.4 | 2.55円 | 5.51円 | 39,000円 – 26,000円 | 0.196円 |
沖縄電力 | 2022.4 | 3.98円 | 8.94円 | 37,700円 – 25,100円 | 0.316円 |
東北電力 | 2022.6 | 3.47円 | 5.86円 | 47,100円 – 31,400円 | 0.221円 |
九州電力 | 2022.7 | 1.86円 | 3.32円 | 41,100円 – 27,400円 | 0.136円 |
北海道電力 | 2022.8 | 3.66円 | 4.75円 | 55,800円 – 37,200円 | 0.197円 |
東京電力 | 2022.9 ? | 5.13円 | 5.10円 | 66,300円 – 44,200円 | 0.232円 |
中部電力 | ? | 5.36円 | 3.66円 | 68,900円 – 45,900円 | 0.233円 |
8月の実質単価は上限の2倍に達している所が多い。東京電力はほぼ上限、中部電力は少し余裕あり。東京電力の8月の燃料費調整単価は5.10円。その根拠となる燃料価格は66,200円/kl。上限は66,300円/klなので、9月には上限(5.13円)に達するはず。
電源調達調整費
多くの地域電力では燃料費調整が上限に達して、逆ザヤとなっています。新電力では燃料価格の実勢を反映させる独自の「電源調達調整費」という経費を加算する所が出てきています。
参照する期間は燃料費調整額と同じ。
燃料需給状況を考えると、減算請求は当分無いと思います。
東京エリアの場合、追加調整基準単価:12.10円、適用率:30%
つまり、新電力は基本料や従量料金は安いが、
電源調達調整費が加算されると、地域電力より高くなる可能性が高いです。
計算式:
電源調達調整単価 = (3ヶ月平均単価 – 追加調整基準単価) × 適用率
電源調達調整費 = 電源調達調整単価 × 使用量
シミュレーション
日本卸電力取引所(JEPX)のエリアプライスの平均単価推移を見ると、2022年は例年の2倍以上の価格で推移しており、5月以降は急上昇中。
画像キャプチャ元:https://kankyo-ichiba.jp/tokyo
2022年5月-7月の3ヶ月平均単価:27円、追加調整基準単価:12.10円、適用率:30%として計算すると
10月度の電源調達調整単価 = (27 – 12.1) × 0.3 = 4.47円
我が家の過去3年の10月の電力量 = (293+329+289) ÷ 3 ≒ 300kwhとして
4.47円 × 300kwh=1,341円 つまり10月分は電源調達調整費として1,341円追加される。
料金表では300kwhで東電従量電灯Bよりも827.2円HTBエナジーが安い。
燃料費調整額が同じ場合は1,341-827=514円HTBエナジーの方が高くなる。HTBエナジーの燃料費調整額は上限がないので更に差が開くはず。
旧電力に戻るべき?
HTBエナジーでは停止していた新規加入も再開するという。ただし、今後の見通しとして、東京電力の従量電灯Bより高くなるのは明らか。なので近日中に東京電力に戻ろうと思います。
このままだと、新電力に移った人のほとんどが上限のある旧電力に戻るのでは?
HTBエナジーは安くて、WEBの使い勝手が良かっただけに残念です。
新電力から地域電力に戻ったとしても、地域電力が値上げしたら、結局また新電力に移動ということになりそう。 地域電力の料金がいつ頃変更になるのかを早く示してほしい。
※7月21日、HISがハウステンボスを売却するというニュースが入ってきました。香港の投資ファンドに買われそう。日本の富が海外に買い叩かれている実態は深刻です。
ガスはどうなる?
ガスも同様に、東京ガスに戻ろうと考えています。
画像キャプチャ元:https://www.tokyo-gas.co.jp/news/press/20220629-02_01.pdf
8月の時点では、まだレモンガスのほうが安い。
画像キャプチャ元:2022年度料金表>8月度料金表
※7月21日、東京ガスは原料費調整額の上限を引き上げると発表しました。
ガスの場合は国の認可が必要な数社を除き、上限を自由に変更できるらしい。半年後には原料価格上限が約1.7倍になります。こうなると、もうしばらくレモンガスで様子見だな。
コメント
うーん
わからん、まるで数字のマジック←そう言えばカッコいいが、誤魔化しだよなぁ
ユーザの勉強不足かもしれないが、もう少しわかりやすくすべきではないでしょうか、やたらと数字と漢字を羅列してる気がする
無くてはならないものだから、もし、なくなったら死んじゃうからね
それを大上段に構えて、文句を言うな払えばいいんだよ、もしいやなら
供給を止めちゃうぞってまるでロシアみたいだよね
自分みたいな貧乏人は、ははぁーって我慢するしかないんだろうかなぁ
お上は自分の事しか考えてないし、まるで仕事なんかしちゃぁいないし
某国のいいなりだし・・・情けない大和魂はどこいったのさ
すみませんちょっと暴走してしまいました
愚痴になってしまって、汚い言葉もありましたが ごめんなさいです
貧乏人の独り言でした・・・チャンチャン
分かりにくくてスイマセン。
昨日大きなニュースが2つあったので急いで記事にしました。
一番問題なのは経産省が方向性をちゃっちゃと決めないことだと思います。
ガスは値上げすることが分かったので、今使っている所と比較すれば良いですが
電気はいつ値上げするのかはっきりしないから、身動きできない状態です。
新電力を全部潰そうとしているのか?って感じすらしますね。
我が家が契約している四国電力のプランも遂に上限価格が撤廃される模様。
公式HPによると、11月より適用。対象となる契約者には順次ダイレクトメールが届くとのこと。まだ、届いていないが正式発表されたので、11月より大幅に料金が上昇することになるな。
既に高圧・特別高圧は上限撤廃されており、低圧の方が僅かだが調整額は高いので、同程度以上の調整額となるはずだ。(1kWhあたりの調整額+2.55→+5.28以上)
今四国電力のお知らせ見ました。
確かに上限廃止なんですね。
ただしよく見ると、おとくeプランは上限が付いたままのようです。
国の認可が要らないプランでは上限撤廃できる感じですね。
300kwhだと3円アップで、いきなり900円アップか。ん~