カブのヘッドライトをLED化しようと、AC/DCコンバータと、ファンレスのLEDバルブを買ったんですが、光軸が全然合ってません。今回はコレを使えるバルブに改造するお話です。
これならカブの狭いライトハウジングにも入るかとAliで購入。$3-4の品です。P15d-25-1とかPH7とかいうタイプです。曲がっていたり、隙間が開いていたり、品質は悪いです。
左:30Wハロゲン球 右:10W LEDバルブ(Loはまあまあですが、Hiは空を照らします)
品質以前に設計が間違っているんじゃないかという気もします。
本来はLoが前でHiが後にあるべきだと思うのですが、逆になってます。
でも、LEDの位置を変えてやれば、使えるバルブになりそうです。
LEDが後ろに移動できれば、光軸(特に下側のHi)は良くなるんじゃないかと思います。
(ここまでは前記事のおさらい)
Contents
LEDバルブを分解
万力に挟んで、部材にマイナスドライバーを当て、ハンマーで叩いたら、バラせました。
これでバラバラ。本体を削って短くし、LEDの位置と配線を正しく変更します。
改造加工
口金がもう少し前まで嵌まるように両頭グラインダーやヤスリで削りました。
左:加工前 右:加工後(4mmほど前側を削りました。)
前側の放熱アルミは表面積を増やすため、ヤスリでフィン状に加工。
少しは放熱に貢献するかと思います。
加工前との比較
前側の放熱アルミが上下逆になるように口金のつばを180°回転。スイッチがLoの時に上のLED、Hiの時に上下LEDが同時に点くように配線し直しました。
下側のHi用LEDは口金方向に下げられるだけ下げました。
いざ点灯!
改造前より、Hiの軸がだいぶ良くなりました。(左:30Wハロゲン 右:10W LED)
ただし、明るさがイマイチ。ハロゲン球より暗いです。
CREEのLEDに交換
光軸はだいぶイイ感じになったのですが、もう少し明るくしたいと考え、フラッシュライト用のLEDとドライバを組込むことにしました。
LEDは3.7V駆動のCREE XML-T6。アルミ基板が12mmと小さいのが有ったのでコレを選びました。ドライバは入力がDC15VまでOKで、出力が2.8Aの1モードのタイプ。
LEDを放熱シリコンで固定
ドライバを通して2.8A流すと、熱でハンダが溶けてコードが外れてしまいました。それを防止するために放熱シリコンを塗りたくって固め、コードが動かないようにしました。
上側(Lo)のLEDはハロゲンのLo側フィラメントと同じ位置に。
下側(Hi)のLEDも同様に。口金の中はコード4本のみで、ドライバーは入っていません。
とにかく熱が凄いので、Hiの時にLEDを2個同時に点けることは止め、Loで上のLED、Hiで下のLEDのみを点けることにしました。
光軸はほぼ完璧
LEDドライバー1個をHi/Lo片側ずつ接続してテストしてみました。
左:30Wハロゲン 右:Cree 10W LED
ほぼ完璧な光軸となりました。明るさもハロゲン並みです。
しかし、大きな問題が!
ドライバーを2つを繋げるとHi/Lo同時に点灯してしまいます。
AC/DCコンバーターと、ヘッドライトの間に2.8Aドライバー2個を挟みます。
スイッチがHiだとHi(下)が点灯・Lo(上)が点滅、スイッチがLoだとその逆に。点滅スピードはエンジン回転数に合っている感じです。
アース側が繋がっていると、入力の無いドライバのプラス側にも電気が流れるみたい。
何故???
ドライバ1個をLoのみに繋げて使うしかないかも・・・・・LEDを12V系のCree XHP50に変更しようかと考えていたんですが、Hi/Lo切替が上手く行かないと前に進めない状況です。
ん~参った。
解決しました!
口金の接点を外し、LEDドライバーの出口それぞれにLEDを繋ぐ形に変更しました。これだと正常にHi/Lo切替できました。ヾ(^Д^*)ノ (’17.8.15追記)
あとはヘッドライトコネクターを改造して、金具とバネで固定具を作れば完成です。
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コメント
う~ん
すごい、加工技術もさることながらその根性がすごい・・・尊敬のまなざしです
ハイ・ロー同時に点灯??昔ハロゲン電球のとき
片方は正常に点灯しているんだけども反対側がうすぼんやりと
点灯していることがありました
このときはヒューズが切れていて、電流が変な回路を迂回していたことを
経験しましたけど。
ハイ・ロー同時に点灯は訳が分からないです。
AC/DCコンバータから出る3本のラインはhi/lo/アースですが、
スイッチを切り替えると電圧も15V/0Vに切り替わるので、
AC/DCコンバータは問題ないようです。
ドライバーにそれぞれLEDが付いた状態なら正常に動作すると思うのですが、
ドライバーは口金に内蔵できる大きさではないので、どうしたものか。
困りました。
いつも楽しく拝見しています。私もXLR-bajaのLED化を企んでおり大変参考になります。
ドライバー出力をリレー切り替えするのが手っ取り早いですね。
ライトハウジングのスペースの絡みもありますが?
クーリングのことを考慮すると、ライト本体の加工が必要になりそうですね。
コメントいただきありがとうございます。
bajaのライトって大口径のイメージがありますが、どうなんでしょ?
ファン付きでも難なく入りそう。
Hi/Lo同時点灯してしまう問題は、ドライバー2つを口金の中に内蔵するつもりで配線して、実際には口金に穴を開けて外付けにしてみようと考えています。2つのドライバーから出るアースを繋げず、それぞれにLEDを付ける形なら上手く行くんじゃないかと思っています。
bajaライトもバックスペースが非常に狭くてH4タイプのコネクター程度のスペースしかありません。カブより厳しいかも?okini!さんならすでに確認済みかもしれませんが、LEDドライバーのコイルがHiーLoで干渉(相互インダクタンス発生)してるなんてことは無いんでしょうね?
bajaも狭いんですか。それならイイのを自作したいですね。
ファンレスだと、どこまでワッテージを上げても大丈夫なのか?が難しいです。
今回のT6(10W)でも熱々になるので常時点灯はかなり不安です。
>相互インダクタンス発生
良く分かりませんが、そんな雰囲気ですね。
とりあえずトライ&エラーでやってみます。
こんばんは~
いやはや、何か執念めいたものを感じる工作例ですね。(凄いなぁ)
>ドライバを通して2.8A流すと、熱でハンダが溶けてコードが外れてしまいました
ええええ?私なら、↑ この時点でギブアップしていますよ(たぶん)
一念岩をも通すですね。
そう、執念ですよ。
ダイソーのハンダは融点が低いのか、数秒でメルトダウンしてしまいます。
一応使えるようになったのですが、長時間の使用に耐えられるように
温度を下げるための仕組みを現在追加工中です。
執念です。(^∇^)
パチパチパチよかったですね、解決して
ひょっとすると、LED電球の内部でへんな回路ができていたのかな
回路図を、想像で書いてみてあ~だこ~だと考えましたが
ピーマン頭の私では??でした
あとは熱だけですね。
ありがとうございますぅ。
LEDドライバーのコイルの所で電気が起こっていたんじゃないかと
想像しております。
本当はもっと明るくしたいのですが、発熱も比例して大きくなるので難しいです。
欲張っちゃいけませんね。
ハンだが溶ける・・・って事は、200℃以上になってるって事ですよね。
それだけ電気を(無駄な)熱に変換してるって、LEDってなんか非効率な素子に思えますね^^;)。
データシートによると、Maximum junction temperature 150℃ってなってますが、ハンダが溶けるってことは200℃位ありそうですね。
それと、2.8A流すと300%(700mAで100%)とあるので、かなり無理している感じです。LEDが持ったとしても、ヘッドライトのレンズが溶けそうです。