18650x3直列の12VバッテリーBOXを作りました。狙いは充電済みの18650を3本嵌めて使え、放電が進んで一定の電圧まで下がったら切れること。
市販の電池ホルダーと3Dプリンターで作った外枠を組み合わせて作ります。
構想
部品はAliで買った18650用の電池ホルダーと、3S用のBMS基板を使います。BMSを入れる狙いは過放電を止める他に、3本セットしたまま充電できるという利点もあります。
12Vで使うことが多いので、3本用の電池ボックス(コード付き)を買いました。
以前に買っておいた、8Aまでの3S用小型BMS。
3Dプリンターで上下のケースを作り、電池ホルダーを挟み込む構想。
底蓋はM3のネジとナットで電池ホルダーのネジ穴を通して固定します。
3Dプリント
いつものようにABSで出力します。
反ることもなく、出来栄えは上々。
蓋には0.2mmのディスクをモデリングして、剥がれにくくしました。
組み立て
コードやDCプラグをBMS基板にハンダ付けします。
BMS基板をカプトンテープで絶縁保護してから、隙間に入れます。
フタのリブ(コードが通る所)をカッターで切り取ります。
完成
M3の皿ネジで固定して完成です。
バッテリーパックから取り外した、中古セルを嵌めて使います。
失敗?電圧0V
完成の喜びも束の間。テスターで電圧を測ってみると0.00V?
全く電気が流れていないみたい。ハンダ付けは間違っていないし・・・おかしいなぁ。
念の為、12V li-ion用の充電器で、ほんの数秒充電してみました。
するとスイッチが入ったようで、電気が流れるようになりました。
どうやら電池を嵌めた後、一度充電しないとスイッチが入らない仕様のようです。
とりあえずBMS基板の初期不良やハンダ不良では無かったみたい。
Makitaの充電式ラジオMR100(改)で使います。
まとめ
充電済みのセルを嵌めて使う用に作ってはみたものの、使う前に充電器で充電しなければならず、また、セルを抜く度に0Vとなってしまうのは非常に使い勝手が悪いです。
ネットで検索してみると、イイ記事が見つかりました。別のBMSの例ですが、こうなるのは電池を外した後にBMSのコンデンサに残った電荷が原因で、1MΩ程度の抵抗を追加すれば電池を外してもすぐに電荷が抜けて、充電作業は不要になるとのこと。
今度抵抗追加を試してみようと思います。まあでも一番簡単なのはBMS無しで、電池BOXにDCプラグを付けただけのタイプです。単純でイイんですが・・・
過放電や逆接ミスなどを考えると、18650は保護回路付を使った方が安全です。
STLデータをThingiverseにアップしました。使いたい方はご自由にどうぞ。
コメント
K R A L Y N 3DのYouTubeチャンネルでHow to Make the Ultimate 18650 Power Bank with Infinitely Expandable Capacity って動画がありました
電池を収納するリムーバブル式のケースに合計15本の18650リチウムイオン電池を実装。
Quick Charge 3.0対応のUSB Type-Aポートが4基、ノートPCの充電向けにType-Cポート、120WのDCコネクタ(13~50Vの間で電圧を調整可能)、150Wのコンセントも備えており、さまざまなデバイスに給電可能。1度に7デバイスを給電できる。
という仕様らしいです
使用パーツは動画の説明欄にリストアップされていて、Google Driveに設計図などもアップロードされているので、暇なときにぜひw
色々できる万能電源ですね。
私のニーズとは合致しませんが。
自分の欲しい機能のモジュールを買ってきて組み合わせれば良いので、そう難しくはないですよ。